仮想通貨買ってみたいけど、何買っていいかわかんねぇ!
そんなときは、コインを分類してみたらいいのよ。
というわけで・・・

コインチェック取扱いの15コイン(2022年5月時点)
の分類結果を大公開!
※ファクトムもコインチェックで取扱っていますが、
2022年5月中旬に取扱いが停止されるため、除外しています。
以下の分類方法は、あたらしいコインが出てきたときにもつかえるので、
では参る!
仮想通貨の分類結果を大公開!


コイン銘柄 | 単位 | ①取引の承認方法 (コンセンサス アルゴリズム) | ②取引の管理方法 | ③通貨の用途 | 類別 | 付加価値の 有無 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ビットコイン | BTC | PoW | 分散型 | 通貨 | A | ||
イーサリアム | ETH | (2022年中に PoSへ移行予定) | PoW分散型 | (アプリ開発) | プラットフォーム(C) | Bスマートコントラクト | |
イーサリアム クラシック | ETC | PoW | 分散型 | (アプリ開発) | プラットフォームB | ||
リスク | LSK | DPoS(≒PoS) | 分散型 | (アプリ開発) | プラットフォームC | スマートコントラクトを実装予定 | |
ネム | NEM | PoI(≒PoS) | 分散型 | 通貨 | D | ||
リップル | XRP | PoC | 中央集権型 | (決済) | プラットフォームE | ||
ライトコイン | LTC | PoW | 分散型 | 通貨 | A | ||
ビットコイン キャッシュ | BCH | PoW | 分散型 | 通貨 | A | ||
モナコイン | MONA | PoW | 分散型 | 通貨 | A | ||
ステラルーメン | XLM | SCP(≒PoC) | 中央集権型 | (決済) | プラットフォームE | ||
クアンタム | QTUM | PoS | 分散型 | 通貨 | D | スマートコントラクト | |
ベーシック アテンション トークン | BAT | ANONIZE | 分散型 | (ブラウザ・広告) | プラットフォーム– | イーサリアムベース | |
アイオー エスティー | IOST | PoB(≒PoS) | 分散型 | 通貨 | D | ||
エンジン コイン | ENJ | PoA(≒PoC) | 分散型 | (オンラインゲーム) | プラットフォームE | イーサリアムベース | |
オーエムジー | OMG | PoA(≒PoC) | 分散型 | (決済) | プラットフォームE | イーサリアムベース |
表を見ただけで、「ふーん、なるほど」とおもえた人は、
かなり仮想通貨リテラシー(教養)度が高い!
ぜんぜんわかんなかった人にも(なんとなぁく)わかるように丁寧な解説を心がけるので、
安心してほしい。
上記の表をもとに、
を解説して行く。
表を印刷orPCなら別タブで開いて解説を読むこと推奨
さいしょに答えを言っておくと、「①〜③のカラーパターンがおなじコイン」は、
似た特徴を持つコインということ。
その“カラーパターン”で分類したのが、「類別A〜E」
つまり星の数ほどあるように見えるコインも、特徴ごとにグループ分けしていけば、
5つ程度にまとめることができるというわけだ!
この分類方法が、仮想通貨の将来性や購入を検討する際の、
思案の助けとなれることを期待している。
ではさっそく、①〜③の分類方法について解説して行こう。
「①(仮想通貨)取引の承認方法」の分類方法
この分類の解説をするまえに、まずは、
コンセンサスアルゴリズムとは何か?
を知っておいたほうがいいだろう。
仮想通貨について調べていると、
イライラするほどたくさん登場する言葉だからだ。
なので、イライラしないようにやさしく解説してみる。
コンセンサスとは「合意」という意味で、
アルゴリズムとは「方法とか仕組み」という意味だ。
つまり、“コンセンサスアルゴリズム”とは、
「合意の方法」という意味。
では、いったい何を合意するのか?
それはもちろん、「仮想通貨の取引を」だ。
たとえば、
AさんからBさんに、1ビットコイン送金した。
という取引の情報は、暗号化され、
インターネット上に記録される。
“暗号化され、インターネット上に記録される”という点では、
どの仮想通貨も共通だが、
のだ。
その決めごとのことを、“コンセンサスアルゴリズム”と呼んでいる。
それぞれの決めごとが「どういったものか?」まで解説すると、
長くなりすぎるので、くわしくは以下記事を確認されたし。


で、肝心の分類方法。
現在主流のコンセンサスアルゴリズムは、
「PoW、PoS、PoC」の3つだ。
これ以外にも、名称が違うものが多々あるが、
素直に名称で分類したらキリがない。
だが、どんな仕組みかを確認してみると、PoW以外は、
おおむね、「PoSかPoC」の2つに分類できることがわかった。
どのコンセンサスアルゴリズムが、
どっちに分類されるかは、表中にニアリイコール(≒)で示してある。
これで、コンセンサスアルゴリズムは3つに分類できた。
例外的に、“ANONIZE”というコンセンサスアルゴリズムだけ、
調べてもほとんどくわしい情報が出てこなかった。
と株式投資の世界で言われているので、
この教えにならい、この例外は無視することにする。
「②取引の管理方法」の分類方法
分散型か?中央集権型か?
またわけのわからない言葉が登場して申し訳ない。
だが、仮想通貨を語るには、切っても切り離せない言葉たちだ。
やさしく解説していこう。
まず、“中央集権型”とは、従来の組織(国、企業)にみられる、
- 特定の管理者(ボス)がいて、
- その下にその他大勢がいる
という組織構造のこと。
特定の管理者とは、
- 国で言うところの首相
- 銀行で言うところの中央銀行(日銀)
- 会社で言うところの社長
- 家庭で言うところの嫁はん
のことだ。
つまり、中央集権型の仮想通貨では、
取引を特定の管理者が管理することになる。
その管理者とは、仮想通貨を開発した会社だったり、財団などだ。
そんな中央集権型に対し、“分散型”には管理者(ボス)がいない。
「その他大勢」が主体となって管理をしていく。
会社にたとえれば、社員がみんなで会社を経営しているようなイメージ。
家庭にたとえれば、嫁はんとふたりで協力して家計簿をつけたり、
育児をしているイメージだ。
というように、どこか一部(ある特定の管理者)に権力が偏ることがないのが、
分散型の大きなメリット。
管理をする人が世界中に分散して(散らばって)いるので、
そのことを指して「分散型」と呼ばれる。
違いは何となくわかったとおもう。
しかし表を見て、
中央集権型の管理をしている仮想通貨のほうが圧倒的に少ないことを、
疑問におもった人もいるだろう。
それについて補足していく。
そもそも、仮想通貨(ビットコイン)は、
国家権力に依存しない、「民主的な通貨」として生み出された。
だから、「分散的(分散型)」であること自体が重要だった。
というように、分散的であることは、仮想通貨にとって意義のあることだが、
実用性(通貨の用途)を考えたときに、中央集権的なほうがいいこともある。
- 分散型:取引のスピードが遅く、取引量が増えると処理待ちが発生する
- 中央集権型:取引のスピードが早く、一度に多くの取引量を処理できる
ざっくり言うとこんなイメージ。
分散型である、ビットコイン・イーサリアムは、誕生以後、
ずっと上記の問題(取引量が増えると処理が遅くなる)を抱えている。
これが、「スケーラビリティ問題」と呼ばれている問題だ。
取引量(スケーラビリティ)が増えると処理が遅くなるため、こう呼ばれる。
自身が理解していない状態で連呼されると殺意がわく横文字だ。
スケーラビリティ問題を解決し、ビットコイン・イーサリアムを超えようと、
ほかのコインが生まれつづけている。
ビットコイン・イーサリアムのあとを追うコインが多いなか、
あえて中央集権型を採用したのが、表中の2通貨(リップル、ステラルーメン)だ。
2通貨とも、決済のプラットフォーム(あるシステムの土台)となることを目指しているので、
取引のスピード、取引の量は他を圧倒しなければならないからだ。
だからこその中央集権型。
(リップルに関しては、環境が整えば、徐々に分散型に移行するらしい)
「③通貨の用途」の分類方法
何のために生まれた通貨なのか?
これは大きく2つにわけられる。
ひとつは、通貨として開発されたのか?
そしてもうひとつは、プラットフォーム(あるシステムの土台)として開発されたのか?
この2つ。
たとえばビットコイン、ネムに代表されるコインたちは、
価格の差はあれど、開発された目的は「通貨としての流通」で共通している。
それに対し、イーサリアム、リップルなどは、
「アプリ開発、決済、ゲーム・・・」それぞれ戦う土俵は違えど、
プラットフォームとなることを目的として開発されている。
表中の「備考」を見てもらえばわかるとおり、
イーサリアムベースの通貨がすでに多く開発されている。
このことからわかるように、イーサリアムはプラットフォーマーとして、
すでに成功をおさめているのだ!
仮想通貨市場で、ビットコインに次いで時価総額が高い [2022年5月時点] のもうなずける。
分類方法の解説は以上だ。
仮想通貨分析の手引き(仮想ずーかまの場合)


あえて言うまでもないかもしれないが、ここまで解説してきた分類方法は、
ぼくなりに分類したものであって、絶対ではない。
あなたなりの分類方法があるだろう。
そして、その分類をもとにどう分析するかもまた、あなた次第なのだが、
一例として、ぼくの思考を以下にしるす。
「①取引の承認方法」はどれが良い?
プルーフオブワーク(PoW)は、
ビットコインに代表される取引承認方法で、
ビットコイン誕生当初は画期的とされていた。
しかし、それから十数年が経ち、
いまではいろいろな問題があることもわかってきている。
そんななか、PoWの問題を解決すべく、代替案として生み出されたのが、
プルーフオブステーク(PoS)だ。
このあたりのくわしい話は、以下記事を確認されたし。
[記事作成中]
それぞれの具体的な承認方法は上記記事で確認してもらうとして、
ひとつたしかなのは、PoWが、
- 古くて
- 時代遅れ
だということだ。
ハル・ヴァリアン(グーグルのチーフエコノミスト、カリフォルニア大学名誉教授)は、
「仮想通貨は将来も続く技術だろうが、ビットコインの将来についてはあまり楽観的ではない」
と述べた。
その理由は、ビットコインが最初の仮想通貨であることだ。
「パイオニアは、つねに誤りを抱えているものだ」
と彼は言う。
仮想通貨革命 野口悠紀雄著より
ハル・ヴァリアンが指摘するような、パイオニア(ビットコイン)が抱える問題は、
おもにPoWというコンセンサスアルゴリズムにあると、ぼくは考えている。
事実、それを解決するために、別のコンセンサスアルゴリズムが生まれているわけだし・・・
なので、PoWのコインに投資するという選択肢は、いまのところ僕にはない。
「②取引の管理方法」はどっちが良い?
解説の章で、
仮想通貨は分散型であることに意義があるが、
分散型:取引のスピードが遅く、取引量が増えると処理待ちが発生する中央集権型:取引のスピードが早く、一度に多くの取引量を処理できる
という理由で、中央集権型を採用するケースもある。
と述べた。
一長一短だが、「どっちかが生き残る」というよりは、
「どっちも必要」となるような気がしている。
(注:気がしているだけ)
で、どっちも生き残ると仮定するなら、
分散型のコインで1〜2個、中央集権型のコインで1個というように、
分散投資するのもアリだろう。
分散型のコインを1〜2個としたのは、
似たようなコインが多く、将来が予測しずらいためだ。
もしもぼくが分散型のコインに投資するなら、
リスク回避として「すべり止め」的なコインにも投資するだろう。
いっぽう、(国内で取引可能な)中央集権型のコインは少ないので、
狙いがしぼりやすい。
・・・あらたな中央集権型のコインが出てきたらどうしよう?
そんな不安もわいてくるかもしれない。
だが、そんなこと言っていたらいつまでも投資できないので、
どこかで腹をくくるしかないだろう。
「③通貨の用途」はどっちが良い?
通貨の用途も、取引の管理方法とおなじく、
- 通貨か
- プラットフォームか
の2つの分類しかない。
だが、おなじ二つに一つでも、
「分散型か、中央集権型か」の分類とは見方が違う。
「分散型か、中央集権型か」は、どちらが主流になるかという見方なので、
分散型のコイン同士でも、分散型であること自体は、競合する要因にならない。
しかし通貨の用途の分類の場合、
となるのである。
たとえば、ビットコインとネムなら、
通貨の目的がどちらも「通貨(としての流通)」なので、競合する。
そして、“通貨としての流通”目的のコインは、めちゃくちゃ多い。
正直、将来何が主流となっているか、まったく見当がつかない。
今はビットコイン一強だが、その牙城がくずれたとき、
どの通貨が台頭になってもおかしくない。
なのでぼくの選択としては、
だ。
市場原理から言っても、同タイプの通貨のシェアは、
最終的に1〜3つの通貨の主戦場となる(※)と考えられる。
- 通信事業者なら、ドコモ、au、ソフトバンク
- 自動車メーカーなら、トヨタ、ホンダ、日産
ライバルのたくさんいる通貨への投資は、
ギャンブル要素がつよくなりそうなので気をつけたい。
いっぽうプラットフォームが目的の場合は、それぞれ戦う分野が違うから競合が少ない。
こちらのほうが、(通貨流通目的よりは)予想はしやすい。
プラスアルファで考慮しておきたい、「通貨の付加価値」
①〜③の項目をもとにした分類だけでは心もとないので、
もうひとつ要素を追加して考えてみる。
それが、
だ。
“通貨の付加価値”をわかりやすく言うと、
だ。
ビットコインは、ビットコインで決済できるお店があるので「○」を付けたいところだが、
取引承認が遅かったり、実用性にまだ欠けることを考慮して、「△」
ビットコインと似たような特性を持つコイン(類別A, D)は、
現状だとビットコインの独壇場のため、のきなみ「×」
イーサリアムは、イーサリアムをベースとした通貨が複数生まれていることと、
イーサリアムがないと利用できないサービスも複数あるから、
とうぜん「○」だ。
リップル、ステラルーメン、オーエムジーは、
ビットコインのように、コインそのものに価値を持たせようとする思想と違い、
決済プラットフォーム上で決済がおこなわれるときに使用されるコインだ。
つまり、もしこれらのプラットフォームが主流になったとき、
必然的にコインが使用されることになるので、3つとも「○」
2022年5月某日に調査した結果、オーエムジーはもう決済プラットフォーム上で使用されていない(BOBAネットワークにサービス移行・BOBAネットワーク上の決済で使用されているのはイーサリアム)ことがわかったので、「×」です。
モナコイン、ベーシックアテンショントークン、エンジンコインは、
すでに市場にあるサービスに紐づいて利用されるコインのため、
問答無用で「⚪︎」だ。
これらの3コインは、コインがどうこうというよりは、
サービス自体の利用者が増えると、
コインの価値も上がっていくという性質を持っている。
以上のように、通貨の付加価値も視野に入れてみると、
より投資したい銘柄がしぼれるのではなかろうか。
まとめ:多角的に分析して、お気に入りのコインを見つけよう!


本記事で分類・分析した内容は、主観的であり、一例にすぎない。
盲信して投資するのはやめよう。
本文中にも書いたとおり、「よくわからないものには投資するな」だ。
自分なりに分類、分析し、お気に入りのコインを発見しよう!



ホイジャーマタ!
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